このWEBサイトは 「新グレートジャーニー 旧石器時代への旅 」プロジェクトの紹介サイトです。

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INTRODUCTION

我々はどこから来て、どこへ行くのか
壮大な問いを巡る旅・関野吉晴のグレートジャーニー
次なる目的地は「旧石器時代」

人類の拡散ルートをさかのぼる旅
「グレートジャーニー」でやり残したこと

関野吉晴(探検家・医師)は、20代から30代にかけて、アマゾンやアンデス、パタゴニア、南米の奥地を這いずり回るように旅をして過ごした。
 40代を迎えた1993年、アフリカで誕生した人類がユーラシアを越えてアメリカ大陸まで拡散した約5万3千キロの行程を、自らの腕力と脚力だけを頼りに遡行する「グレートジャーニー」の旅を開始。太古の人々に思いを馳せ、彼らが感じたように暑さや寒さ、風や雨や雪を感じながらゆっくり進みたいと考えた。じつに足かけ10年をかけて、長大な旅を完遂。さらに人類が日本列島に渡った3つのルートを辿る「新グレートジャーニー」も敢行し、成し遂げた。

 旅の過程で、昔ながらの暮らしを続ける伝統社会をたずね、さまざまな人種や民族と交流を重ねた関野。多くの気づきを得て、充足感もあった。しかし同時に、まだやり残したことがあるとも感じていた。
 それは、「これまでの旅は、結局 “鉄器時代” をめぐる旅だった」ということだ。出会った人々は、いかに伝統的な暮らしをしていても、アマゾンの奥地に暮らす先住民であっても、ナイフなどの鉄器だけは流通していて、使っていたのだ。今地球上で、鉄器の恩恵を受けていない人は皆無と言える。鉄器は一度つかうと、二度とそれ以前に戻れないほどの圧倒的な力がある。

 しかし、人類が地球上に拡散した時代は、石器時代。「グレートジャーニー」の目的の一つは、当時の人々=マンモスハンターたちに思いを馳せることだった。では、現代において彼らに思いを馳せるには、どうしたらよいのか。

新たな旅は「旧石器時代」への時間旅行
鉄をつかわず、石器で暮らす

関野は、新たな旅の目的地を「旧石器時代」に定めた。グレートジャーニーのような地球上を空間的に移動する旅ではなく、時間軸を遡るタイムトラベルのような旅ができないかと考えたのだ。

 一体どうやって旧石器時代を目指すのか。関野のアイデアはこうだ。

 まずは石を砕き、打製石器を作るところから始める。その石器で木を切り、植物の繊維で紐をより、柱や屋根をしつらえ、杉皮やカヤ、ススキ、芝土で屋根を葺き、家を建てる。そしてその家、あるいは洞窟などに寝泊まりしながら、水をくみ、木の実や山菜を集め、魚介類を捕り、けものを捕獲して黒曜石のナイフで解体し、火を起こし、調理して食べ、排泄する。 

 つまり、生きるために必要なすべての材料を自然の中から集め、徒手空拳で暮らしを立てるのだ。そのための技術を習得し、生活していく過程で、旧石器時代の人々の精神性や暮らしぶりが垣間見られるかもしれない。

ヒントはマチゲンガ族の生き方

関野の発想の原点には、関野が20代の頃に初めて出会ったアマゾンの先住民・マチゲンガ族の姿がある。
 彼らはナイフこそ使うものの、それ以外の衣食住の全てを森で調達した材料だけで成立させていた。そして生き死にも、食も排泄も、森の循環の輪の中に入っている。彼らほど自然と渾然一体となって暮らしているものはいない。身軽で、潔く、自由。関野は彼らに出会った時から、大きな尊敬の念を抱いていた。そして、関野は考えた。
 彼らのような暮らしを、石器だけでこなせるようになれば、すなわち旧石器時代に近づくことになるのではないかーーー。

 こうして、前代未聞のタイムトラベルがはじまったのだった。

東京の森で家づくりと実験居住

旧石器時代への旅は、2022年4月、新潟県糸魚川の海岸での石探しからスタートした。その後、東京の奥多摩の森で土地を借り、家づくりに着手した。

 まず苦労したのは、家の材料集めだ。打製石器で木を伐るのは、細い木でもだいたい半日から最大3日もかかった。鉄斧であれば、数十分の作業だろう。
 材料を組むための紐や、屋根材なども、季節によって利用できる植物やその状態が変わるため思惑どおりには集まらない。自然の都合に合わせた知恵や工夫が必須だ。

 食事も狩猟採集をルールとした。旧石器時代にあった道具のみで、獣や魚や虫を得るか、あるいは食べられる植物や木の実などを集めるしかない。家づくりの期間も森にいる間はそのルールにしたがった。

 関野は、非常勤で病院勤務をこなしながら、空いた時間で森へ通いつめた。そして2023年の秋になんとか住居が完成。1週間程度の実験居住を試みる。
 しかし、食料獲得に大きな苦戦を強いられた。関野が家づくりをした森は東京の針葉樹林で、ほとんど食料が得られない場所だったのだ。
 ここでは結局、水とドングリだけで生活することになってしまった。その後、2度目の実験居住を敢行するが、あまりの空腹に猟師から鹿をゆずってもらい食した。

新天地へ
新潟、北海道、そして沖縄へ遊動する

食料獲得に課題を感じた関野は、どうせなら旧石器時代人さながらに遊動生活をしてみようと考えた。日本列島は南北に長く、亜寒帯から亜熱帯まで多様性に飛んだ気候風土だ。日本の原風景を残すような場所を巡り、その土地ならではの自然の恵みを見つけ、住居を作り、食べ物を調達しながら暮らしてみたいというのだ。

 2024年、最初に新潟県山熊田を訪ねる。山熊田は熊猟の文化を残し、シナの木から作る美しい織物やトチの実で作るトチ餅などが名産。人と自然との距離が近い地域だ。関野は長く付き合いのあるマタギの元頭領の力も借りながら、2軒目の住居を作り、豊富な山菜に舌鼓を打ちながら、春や秋を過ごす。
 ほぼ同じ時期に北海道にも赴く。ここでは巨大な岩陰を発見。12月、マイナス14度の美しくも極寒の冬を経験した。

 2025年からは、南西諸島の島々を調査し、いくつかの洞窟で暮らしはじめた。ここでは貝類や有用植物、果実など、年間通して食料が安定的にとれる。石垣島では世界最古の釣り針が出土しており、関野も釣り針を作って釣りに挑戦したり、魚垣を築いてみたりと、タンパク源の獲得に挑戦している。

 食料確保が安定してくれば、衣類や生活道具などのものづくりにも手を広げていくつもりだ。
 土地ごとの知恵者や協力者の力を借りながら、旧石器時代を目指して一歩一歩進んでいる。

コスパ・タイパ全盛の時代に抗って

現代は、いかに時間効率を高め「生産性」を上げるかというゲームに誰もが興じるような時代だ。一方で何をするにも時間がかかる関野の旅は、時代の潮流に全く逆行している。
 しかも人より不器用と自認する関野はあらゆるものづくり、狩猟採集等においても、失敗することの方がはるかに多い。旅のペースは一向に上がらない。

 それでも関野は「だからこそ、得られる気づきがある」と語る。
 「もちろん完璧な旧石器人になることは叶わない。しかし、私が今より少しでも旧石器人に近づいたころ、私にどんな変化が訪れ、どんな景色が見えるだろう。もしかしたら現代社会を捉え直すための、驚きのヒントが得られるかもしれない。そんなことを楽しみに、時間を遡る旅を続けています」

 世界がスピードを上げれば上げるほど、ゆっくり進もうとする関野。一体どんな結末が待っているのか。異色のタイムトラベルは続く。

TRAVELER'S PROFILE

関野吉晴

探検家・医師・文化人類学者・武蔵野美術大学名誉教授

1949年東京都生まれ。一橋大学在学中に探検部を創設し、1971年にはアマゾン川全域踏査隊長としてアマゾン川を踏破。その後、南米各地への旅を重ねるなかで現地医療の必要性を感じ、横浜市立大学医学部へ進学し外科医となる。
1993年からは、人類拡散の足跡をたどる壮大な旅「グレートジャーニー」を開始。南米最南端からアフリカまで約5万3千kmを、自らの脚力と腕力のみで遡行した。2004年以降は、日本列島へ至る人類移動ルートをたどる「新グレートジャーニー」を展開し、丸木舟による航海プロジェクトも実施。
探検家、医師、文化人類学者として活動する傍ら、武蔵野美術大学教授を務め、現在は名誉教授。1999年植村直己冒険賞、2000年旅の文化賞受賞。著書・映像作品・講演を通じて、人類の歴史や自然との共生について発信を続けている。

MOVIE

「旧石器時代への旅」記録映画制作中!

関野吉晴の旧石器時代への旅の記録映画を制作中です。
関野の奮闘の過程、その先の気づきを多くの方にも共有できる形に残していきます。
完成を楽しみにお待ちください!

<特報映像1>

※映像内で紹介されているクラウドファンディングは終了しております。

<特報映像2>

記録映画の監督をつとめるのは、ドキュメンタリー映画監督の江藤孝治。
武蔵野美術大学在学中に関野と出会い、2010年にはグレートジャーニーで使用する丸木舟作りのプロセスを収めた映画『僕らのカヌーができるまで』を制作・劇場公開しました。
今回は関野と10数年ぶりのタッグとなります。2022年のプロジェクト開始から関野に帯同しカメラを回しています。

DIRECTER'S PROFILE

江藤孝治

TAKAHARU ETO

1985年福岡県生まれ。映像作家、ドキュメンタリー映画監督。武蔵野美術大学を卒業後、映像制作会社グループ現代、ネツゲンに所属し多数のテレビ番組や映像作品の演出に携わる。フリーランスを経て、現在は映像制作会社 MEGAPTERAを主催。代表作に『ミタケオヤシン』など。

▶︎ MEGAPTERA ホームページ

その他、多くのスタッフ、関係者の力を借りて、撮影が進められています。

PRESS

掲載情報

■ アウトドア情報誌「BE-PAL」にて、旧石器時代への旅に関するコラムを連載中です。 ⇒記事へ

■X、instagramでは、「旧石器時代からつぶやき」と題して、旅の様子をお届けしています。
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CONTACT

お問い合わせ

取材等の問い合わせは、以下のフォームからお願いいたします。

協賛を募集しています

旅や映画制作の継続のため、協賛を随時募集しております。

旅にかかる資金、映画撮影にかかる資金の大部分は、
現状、関野が医者のアルバイトや講演活動、執筆などで得たお金でまかなわれています。
2024年にはクラウドファンディングでの資金調達も実施しました。

(クラファンページ)

https://motion-gallery.net/projects/sekino-sekki

ただし、自然相手のプロジェクトの性格上、引き続き時間がかかることが予想され、
継続的な資金調達が必要です。
プロジェクトの意義に共感し、資金面でご支援いただける方がいらっしゃいましたら、
お手数ですが上記フォームへご連絡くださいませ。

協賛をくださった方には、心ばかりですが、
完成予定の映画のエンドロール、およびパンフレットに「協賛」として、記名させていただきます。

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【ご支援の用途】
・関野の活動地までの旅費交通費
・プロジェクト協力者への謝礼
・映画制作スタッフの旅費交通費
・その他映画制作にかかる人件費、機材費、諸経費
・プロジェクトの広報宣伝費
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